先日、知り合いのご主人、Yさんがうちに来られました。
ピアノの弾き語りをしたいので、教えて欲しいということです。
Yさんはピアノ超初心者で楽譜は読めない、50代男性です。
Yさんは私にではなくて、私の夫に習いに来られました。
私は元音楽教師。
夫は楽譜も読めない素人。
それなのに、耳や音感が良くて、勝手にピアノをバリバリ弾いちゃうんです。
ほんと、羨ましいというか、悔しいと言うか・・・。
Yさんは、その日、ティータイムを入れて2時間ほど、うちで過ごし、憧れのピアノ弾き語りが出来るようになり、喜んで帰られました。
それでは今回は、ピアノ超初心者、50代男性が出来た、弾き語りの練習方法をご紹介しますね。
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楽譜が読めなくてもピアノ弾き語りは出来るの?
「ピアノの弾き語りってかっこよくて憧れるけど、楽譜が読めなくても出来るものなの?」と時々聞かれることがありますが、答えは「はい!」です。
クラシックなどのピアノ演奏だったら、楽譜が読めないと無理ですが(たまーに、楽譜読めないのに、人のを見たり聞いたりして覚えてしまう人もいます)、弾き語りは楽譜が全然読めなくても出来るんですよ。
それは、コード(コードネーム)というものがあるからです。
コードは無数にありますが、最初からそんなものを覚える必要もありません。
基本のコードに手を置くだけでいいんです。
基本のコードに手を置いてみる
それでは楽譜、さっそく基本のコードに手を置いてみましょう。
まず、一番基本のCの曲でいきますね。
Cの曲というのは、日本語で言うとハ長調のことです。
ピアノで弾いたら、白い鍵盤だけで「ドレミファソラシド」と弾ける曲です。
マグネットが置いてあるところがドです。
Cの曲の基本のコードはCとFとG。
理屈は、今は飛ばしますよ。
とにかく、早く弾き語りしたいでしょう?(笑)
では、その3つのコードに手を置いてみますよ。
まず、C。
階名で言うとド・ミ・ソです。
これ、夫の手(笑)
指がでかくて分かりにくいので、マグネットを置いてみますね。
赤のマグネットが右手、青のマグネットが左手を置くところです。
左はそのコードの元になる音、いわゆるベースに置きます。
どちらもド。
小指と親指を広げて弾きますが、どちらか一つでも全然いいですよ。
次にFはこうです。
階名で言うとファ・ラ・ドです。
夫の手とマグネットでは、右手の場所が違いますが、ファ・ラ・ドでもド・ファ・ラでも和音は同じなので、どっちでもいいです。
慣れてきたら、その時の音に合う方を選びましょう。
最後はG。ソ・シ・ドです。
夫は右手をシ・レ・ソと置いていますが、マグネットはソ・シ・レになっています。
さっきも言いましたが、今は自分が置きやすい方でいいですよ。
さて、夫の手を見ておられたYさんも挑戦です。
簡単ですよね?
ただ、考えながら弾かれるので、右手と左手のタイミングが少しずれていたようです。
でも、何回かやりながら、手の形を覚えたら大丈夫ですよ。
それではさっそく実践です。
家にあった歌集に「バラが咲いた」という歌が載っていました。
50代男性だったらご存じですよね?
「バーラが咲いたー バーラが咲いたー まっ赤なバーラーが~♪」
楽譜の上にCとかFとか書いてありますね。
これと歌詞とを見とくといいですよ。
「バラがさいた」の間、ずっとCで伸ばしててもいいし、ジャンジャンジャンジャンとたたいてもいいですよ。
お好きにどうぞ。
G7なんていうのがありますが、今は無視してていいですよ~。
「じゃあ、やってみましょう。」ということで、ピアノ超初心者、50代男性のYさん、生まれて初めてのピアノ弾き語りが出来ました!
洒落た弾き方やコードは慣れてから
毎日、ジャンジャンジャンジャンとやっていると、ちょっと物足りなくなってきます。
もうちょっとかっこよくで出来ないものだろうかと思うようになるんですよね。
そうしたら、右手を一度に押さえずに分けて弾くとか(分散和音と言います。)、リズムをちょっと工夫してみるとかすると、弾き語りの楽しみが広がります。
それからコードには、セブンスコードとかナインスコードとかあって、そういうのを入れると、曲がぐっとおしゃれになるんです。
夫が「こんなのもあるんですよ。」とセブンスやナインスを自慢げに弾いているのを見て、「もう、初めての人にそんなのまで教えたら混乱するばっかりなのに・・・。」と心配したのですが、Yさんは「ああ、そういうの聞いたことあります。しゃれてますよね。」と言われてました。
「いつか自分もそんな風にやるぞ!」と向上心が湧いて来られたようです。
黒鍵はこわくない!
ピアノを習っている人の中には、黒鍵が出てくるのをとても嫌がって、「黒鍵は怖い。」と言う人がいます。
でも、黒鍵は全然怖くありません。
コードで手の形を覚えたら、そこに手を置くだけですから全く心配はありません。
声の高さに合わせて移調もできる
カラオケで歌いたい曲が自分の声より高かったり低かったりしたら、音を上げたり下げたりしますよね?
ピアノで弾き語りをする時も、それができます。
「移調」と言いますが、コード(調)を変えればいいです。
ギターの場合はカポダストというのを使って、同じコードで弾くことができますが、ピアノの場合は違うコードを押さえなければいけません。
でも上述したように、黒鍵も怖くないのですぐできるようになります。
例えば、Cの曲が低すぎてE♭に上げるとします。
すると、3つの基本のコードはE♭、A♭、B♭となります。
E♭はミ♭・ソ・シ♭です。
A♭はラ♭・ド・ミ♭です。
そしてB♭はシ♭・レ・ファです。
E♭の曲は黒鍵を3つ使うんです。
でも大丈夫ですよ。
このようにして、自分の声の高さに合わせて移調することができます。
Beeミュージックスクールの弾き語りコースもおすすめ!
東京都内やその周辺にお住まいの方ならBeeミュージックスクールもおすすめです。
Beeミュージックスクールには弾き語りコースがあり、初心者の方もその方のご希望に合わせてレッスンが受けられます。
防音ブース内でレッスンがありますので、他の人に声を聞かれることもなく、安心して練習できます。
またフレキシブルタイムで自分の都合に合わせてレッスンの曜日と時間を決めることができるのもいいですね!
校舎は新宿、渋谷、池袋、赤羽に計7校舎あります。
Beeミュージックスクールでは45分間の無料レッスン体験ができますので、お近くの方は一度無料体験をされたらいいと思います。
50代男性初心者におすすめの曲は?
50代男性初心者がピアノ弾き語りをするのにおすすめの曲は、ご自分がよく知っている曲で、コードの展開が簡単なものがいいです。
ヤマハぷりんと楽譜の中から、初心者の弾き語りに向いているものを5つ選びました。
上を向いて歩こう
誰でも知っている曲ですね。
オリジナルはG(ト長調)ですが、これはC(ハ長調)の楽譜で、音符の上にはドレミ、その上にコードが書いてあります。
それで、コードを見て、まずはジャンジャンジャンジャンと右手で弾いてみましょう。
左手はベースの音、Cならド、Fならファ、Gならソを1小節の間伸ばしたらいいです。
カントリー・ロード
もともとはジョン・デンバーのヒットソングですが、ジブリ映画の「耳をすませば」の主題歌として使われ、日本では現在その歌詞が浸透していますね。
オリジナルキーはG(ト長調)ですが、こちらもCで書いてあります。
これも4拍子ですので、ジャンジャンジャンジャンで練習してみてください。
涙そうそう
涙そうそうもみんなが知っている曲ですね。
こちらもこの楽譜はCで作ってあります。
コードは簡単ですが、歌の音程に高低差があるので歌の練習も必要です。
ひこうき雲
ユーミンの名曲ですね。
こちらはF(ヘ長調)で書いてあります。
主要な3和音、F・B♭・Cだけでなく、いくつかのマイナーコードを覚えたら素敵に弾き語りができます。
少年時代
井上陽水さんの「少年時代」、好きだった方も多いことでしょう。
こちらはCで書いてありますが、メロディーが1オクターブ高く書いてありますので、歌う時には楽譜より1オクターブ下を歌ってください。
以上5曲はヤマハぷりんと楽譜の「メロディー」というところから見つけました。
しかし、メロディーの下に簡単なピアノの伴奏が付いている楽譜は探しましたがありませんでした。
それで、弾き語り初心者用の楽譜を私が作りました。
こちらでは私が作った弾き語り初心者用の無料楽譜を5つ紹介しています。
まとめ
今回は、ピアノ超初心者、50代男性が弾き語りが出来るようになった練習方法を紹介しました。
いかがでしたか?
「これなら自分でもできそうだ!」と思われたでしょう?
Yさんは来週も来られるそうです。
きっと随分上手になっておられることでしょう。
この続きもまたご紹介したいと思いますので、お楽しみに。
また吉岡裕美ミュージックスクールでは、対面でもオンラインでも初心者ピアノ弾き語りのレッスンを行っています。
どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。
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