子供の音痴はピアノで治るの?私の指導実例と結果も紹介!

時々、「うちの子は音痴なんですけど、どうしたらいいでしょう?」と言われるお父さん、お母さんがおられます。

「ピアノを習わせたら音痴が治るだろうか。」とピアノ教室に連れて行かれる方も多いです。

子供の音痴はピアノで治るのでしょうか?

私は長年、小中学校の音楽教師として、たくさんの子ども達の音痴の改善をしてきましたが、私の結論はこうです。

すごい音痴は治るけど、少しの音程のずれはピアノだけでは治らない。

今回は、子供の音痴はピアノで治るのか、私の指導実例と結果を紹介しながら考えていきます。

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子供の音痴はピアノで治るの?

子供の音痴はピアノを習わせたら治るのでしょうか?

最初に書いたように、大幅な音痴は治りますが、少しの音痴はピアノだけでは治りません。

それはどういうことか、お話していきますね。

子供の音感や発声法は未発達だから音痴とは言えない

しかし、まず子供を「音痴」と決めつけてはいけません。

未就学の子供はまだ音感や声の出し方が未発達なので、多くの子供は、今は音が外れていても、そのうちに正しい音程で歌えるようになります。

それを、「うちの子供は音痴だ。」と必要以上に心配したり、子供がいるのに「音痴」とか「音が合ってない。」などと言ったりしたら、それこそ子供に悪い影響しか与えません。

せっかく気持ちよく歌っていたのに、親の言動が原因で、決して歌わなくなる子供も大勢いるのです。

そんなことになったら、子供の楽しい未来を奪うことにもなりかねません。

未就学の子供の場合は、早急に何とかしようと思わないで、大人が温かく見守るのが一番です。

でも、小学生になっても、平気で音が外れていたら、音が取れるように、少し助けてあげたがいいでしょう。

子供の音痴がピアノで治る理由

ピアノを習っていると、まず音階を認識するようになります。

音階というのは音の階段のことですね。

ピアノは右に行くほど高い音が出るように作られていますから、音の上がり下がりを目で確かめることができます。

それで、鍵盤を指で弾きながら音の高低を習得することができます。

また、ド・レ・ミ・・・と階名と鍵盤がセットで脳内にインプットされます。

それで、ピアノを習っていると、聞いた曲が頭の中で階名で聞こえてきます。

私は誰でも、聞いた曲が階名で聞こえてくるんだと大人になっても思っていました。

でもそうではないんだと気が付いたのは、大人になり、たくさんの子ども達の歌の指導をするようになってからです。

例えば、「ドソミソー」とピアノで弾いて、子供に階名で答えさせると、ピアノを習っている子供はちゃんと「ドソミソー」と答えますが、ピアノを習っていない子供は「ドソラミー」など、とんでもない答えをします。

音の高低と「ドレミファソラシド」という階名が一致していないんですね。

ですから、ピアノを習っていると、聞いた曲の一つひとつの音の高低を意識して歌うことができるようになるんです。

さらに音の高低だけではなく、音と音の間の幅も分かるようになります。





子供の音痴はピアノだけでは治らないこともある

しかし、子供の音痴を治すためにピアノだけをしていればいいかと言うと、そうではありません。

なぜなら、正しい音程で歌うためには聞く耳を育てなければいけないからです。

でもピアノは鍵盤が並んでいて、その鍵盤を弾けば音が出るようになっていますから、自分でしっかり聞いたり頭で音を合わせようとしなくても正しい音が出るんです。

ですから、自分で聞こうとしなければ、ピアノの調律があっていなくても変だとも思わずにただ弾いてしまうということになってしまいます。

その点、トランペットなどの管楽器やバイオリンなどの弦楽器は自分で聞いて音を出さないといけません。

それで、音感を育てるためには、ピアノよりも管楽器や弦楽器の方が向いているかも知れません。

そういう訳で、ピアノが上手に弾けても音感が育っていない人はたくさんいます。

実は私もその一人でした。(汗)

ピアノに頼り過ぎて、自分で聞く努力を怠っていたのですね。

それで、ピアノを習っていると、音の高低やだいたいの音の幅は分かるようになりますが、微妙な音程のずれは分からないままになることがよくあります。



子供の音痴を治すためにピアノ以外でできること

子供の音痴を治すためには、聞く耳を育てることと、聞いた音と同じ高さの音を発声する力を育てること、その2つが必要です。

そのためには、家庭の中にいつも歌がある環境が大事です。

でかくて乱暴な歌ではなく、お母さんやお父さんの普段の鼻歌などが、子供にとても良い影響を与えると思います。

家の中によく音楽が流れているのもいいですね。

音楽はロックでも演歌でも、もちろん何でもいいですけど、もし、子供さんが音程を外して大声で歌っているのなら、静かで癖のない歌や音楽を聴かせてあげましょう。

そうやって音に対する繊細な感覚を育ててあげてくださいね。

また、音の高低を聞き分けられたとしても、その通りに発声することができるかどうかは別問題です。

高さの違う音を出す時は、誰でも無意識にお腹の使い方や口の中で音を当てる場所を変えているんです。

もし、それがうまくできないようであれば、声のまねっこ遊びをやってみましょう。

いろんな動物の鳴き声を真似するとか、お母さんが「あのね」とか「こんにちは」とか、何でもいいですけど、音程をつけてしゃべり(歌い)、それを真似するなど。

とにかく、大人が「この子は音痴で心配だから何とかしたい。」という雰囲気を出さないことです。

楽しい遊びの中で、音感を育ててあげましょう。

子供を音痴にしないための方法

子供を音痴にしないためには、音楽的な環境の中で育てることがとても大切なことです。

それから、歌うことは心の状態と深く関係していますから、子供の心を傷つけるようなことは絶対にしないようにしましょう。

具体的には、上に書いたのとほぼ重なりますが、以下のようなことをやりましょう。

●子供に音痴と言ったり、親が心配しすぎない
●子供の歌を絶対にけなさない、その場で修正しない
●大きな声で歌うことだけを奨励しない
●名曲と言われる音楽やうるさすぎない音楽を聴かせる
●大人が一緒に楽しく歌ったり、歌を取り入れた遊びをしたりする
●ピアノやその他の楽器を習わせる




私の指導実例と結果も紹介

最後に私の指導実例の一つをご紹介しますね。

もう随分前のことですが、あるお父さんが小1の娘さんを連れて来られました。

「子供が音痴なので何とかして欲しい。」と。

歌を聞いてみたら、確かに音が派手にずれています。(汗)

とても可愛い女の子だったので、「このまま音痴だったら・・・。」と、お父さん、とても心配されたのでしょうね。

でも彼女はとてもきれいな声をしていました。

私は「まあ、Nちゃん、きれいな声ね!」とまず、声を褒めました。

Nちゃんは、ちょっと恥ずかしそうににっこりしていました。

その日は、「Nちゃんの好きな歌、なあに?」と聞いて、Nちゃんが好きだと言ってくれた歌を私がピアノで弾き、一緒に歌いました。

Nちゃんは楽しかったのでしょうね、次の週もうちへやってきました。

今度は、「Nちゃん、ピアノで遊ぼうか。」と言ってNちゃんをピアノの前に座らせました。

そして両手でいろんな場所の鍵盤を触らせました。

ドレミなんか教えずに、ただジャンジャンと弾くのです。

実は子供のうちはこれが大事なんです。

そして、「ゾウさんだったらどんな感じ?」「小鳥だったら?」といろいろ遊びながら、Nちゃんは左の方の鍵盤を弾くと低くてズーンという音がして、右の方を弾くと高くてキラキラした音になることを認識していきました。

こんな風に、ピアノで遊ぶことが音感を育てることになります。

小さな子供にとって、ピアノは練習するものではなく遊ぶものであることが、将来ピアノ好きになるかどうかを決めることになることもあります。

その次に来た時は、「Nちゃんの好きな曲をピアノで弾いてみようか。」と言いました。

前回、ピアノを自由に弾いた楽しさを覚えているので、Nちゃんは、さっとピアノの椅子に座りました。

そして、好きな曲を歌いながらジャンジャンとピアノを鳴らします。

もちろん音程は無視、リズムだけ合ってます。

よく小さい子供がやりますよね。

私が1つの音を弾いて、Nちゃんに「あー」と歌ってもらうということもしました。

こんなことをやっていると、そのうちにNちゃんは探り弾きを始めました。

そしてジャンジャンではなく、人差し指1本で、自分で音を探しながら曲を弾くようになりました。

私の伴奏で一緒に歌ったり、ピアノに合わせて声を出してもらったりもしました。

そのうちにNちゃんは正しい音程で歌えるようになりました。

ちょうどその頃、私は地元にできた少年少女合唱団の指導をするようになったんですが、Nちゃんはその合唱団に入り、本当に楽しそうに歌うようになります。

Nちゃんは高校3年生まで合唱団で歌い、高校時代は美しいソプラノでソロもするようになりました。

このように、子供の音程感や聞く耳を育てるためには遊びの中で関わることが大事です。

「音痴」などと言われたら、決して歌わない子供になってしまいますから、大人は焦らずにゆったりとした気持ちでいましょうね。

もし、ご自分の子供さんのことで心配な方がおられましたら、一度私にご連絡ください。

子供でも大人でも、年齢に応じた音痴改善のレッスンをしています。

対面、オンライン、どちらでも可能です。

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